美容クリニックの税理士はどうやって決める?注意点と合わせてご紹介
こんにちは。メディカルフォースマガジン編集部です。
今回は、美容クリニックの開業を検討・開業を進めている方向けに、クリニック経営に欠かせない税理士の選び方・探し方について解説していきます。
勤務医と開業医の最も大きな違いは、「経営者」という肩書がつくことです。肩書きだけではなく、実際にクリニックの経営の全責任を負うことになります。
経営業務は多岐にわたりますが、特に困難になってくるのが「税金、決算」の処理です。調べてもなんとなく理解することはできても、未経験の方が全てを自分だけの力で行うのは現実的ではないでしょう。
そのため、クリニック専属の税理士と顧問契約を結び、税金・決算関連の業務をアウトソースするのがベストとなります。
では、どのような税理士を選ぶのが良いのでしょうか。
本記事では、税理士を選ぶ上での注意点から、実際に税理士を探せるサイトまでを紹介していきます。
本記事を読むことによって、
- 美容クリニック経営に業界専門の税理士が必要な理由
- 美容クリニックで頼むべき税理士の選定基準
- 医療業界専門の税理士の探し方
について知ることができます。
それでは参りましょう。
目次
注意!業界専門ではない税理士に頼もうとしていませんか?
美容皮膚科・美容外科の税理士を選ぶ上で最も重要になるのは、業界に特化した税理士を選ぶべきだという点です。
美容皮膚科・美容外科はほとんどの場合、医療法人として設立されますので、一般的な株式会社や合同会社と一緒くたにすることはできません。
なぜなら、医療法人にある税制の優遇措置や、税率が普通法人とは異なるからです。
そのため、医療業界に精通している税理士をつけないと、本来受けられる措置を見落としてしまったり、損失を被るリスクが出てきてしまいます。
また、一般事業法人で税理士を活用するタイミングは税金関係や決算の時のみなことが一般的ですが、美容クリニックでは活用する幅がより広がり、経営には欠かせない存在になります。
美容クリニックにおける税理士の活用シーン
それでは具体的に、どんなシーンで税理士が必要になるのかを場面ごとに説明していきます。
①開業時の融資
まずは、開業時に最重要課題となる融資です。
美容クリニックにおける初期費用は数千万円にのぼってくるため、自己資金ではなかなか賄いきれません。
そのため、ほとんどの場合、金融機関からの融資で資金調達を行いますが、事業計画の策定や面談時の同席、その他融資のアドバイスなどを税理士に頼むことができます。
②通年での経営改善
一般企業ではあまり活用されていないですが、クリニックでは税理士による経営改善のアドバイスが重要になってきます。通年を通して経営全般の改善アドバイスを税理士に任せることができるため、経営コンサルタントのような役割を担っていきます。
特に開業医の場合、医療においてはプロフェッショナルである一方で企業経営については初心者であることも少なくないです。
「返済は計画通り実行できるか」「キャッシュフローは健全か」「損益分岐点の到達は予定通り進むか」などわからないことを積極的に聞ける距離感の税理士を見つけることは必至です。
③決算・節税
一般企業でも同様に、企業活動を行う上で毎年必ず行う必要があるのが決算業務および、節税対策です。
決算業務では財務諸表の作成や決算書一式を用意する必要があります。これらの準備は非常に手間がかかり、税理士抜きで行うのは難しいです。
万が一ミスがあると、税務調査の際に問題になるリスクもあるので、必ず税理士を活用しましょう。
また、節税することで利益を上げることができれば、従業員にボーナスを支給したり、最新機器に投資したり、分院展開の資金にしたりと、より効率的なクリニック経営をすることができます。
そういった目線でも、クリニック経営により精通した税理士に相談できるようにしておくのが良いでしょう。
美容クリニック経営で頼むべき税理士の選定基準
次に、実際にどんな基準で税理士を選ぶべきなのかについてご説明していきます。
税理士を選定する際に基準となる点は、大きく以下の3つになります。
①業界に精通しているかどうか
第一に、美容医療に精通している、経験が豊富であることが最も重要な選定基準になります。
また、開業前提で考えられている方にとっては、開業案件の実績が豊富にあることも重要になります。開業案件の実績が豊富な税理士であれば、その分融資の際にアドバイスを受けやすいため、スムーズに開業準備を進めることができます。
②経営相談をできるかどうか
前章でも解説している通り、美容クリニックにおいて依頼する税理士には、経営コンサルタントの役割を担えるかどうかも重要になります。
通常の税務関係の業務に加えて、経営改善のアドバイス等のメニューが提供できるかを確認するとよいでしょう。
③こまめに相談できるかどうか
レスポンスの速さや、まめさといった定性的な部分も重要です。
ただし、実際に連絡をとってみないとわかりにくい部分になるので、顧問契約を締結する前の相談の頻度や、クチコミなどをたどって判断していきましょう。
美容クリニックに精通した税理士を探せるサイト3選
上記の選定基準を念頭に置きながら、次に実際に税理士を探せるサイトを紹介していきます。
①税理士紹介センター
https://www.all-senmonka.jp/iryou/?gclid=Cj0KCQjwiqWHBhD2ARIsAPCDzamW_sXKBIX3AkfF9oVaO6rw2tnYTU8jcLKmZXzLnWRpOA6TdVWvWtoaAo6DEALw_wcB
" target="_blank">税理士紹介センターは、税理士紹介のパイオニアとして25年の実績を持っています。そのため、医療業界に精通している税理士も多数紹介することが可能です。
紹介事例にも記載されているとおり、医療法人の設立サポートから税務面だけではなく、経営面のアドバイスができる税理士の紹介も行っています。
②税理士ドットコム
税理士ドットコムは、東証マザーズに上場している弁護士ドットコムが運営している税理士専門の紹介サービスです。2020年時点での利用者実績がNO.1であり、登録税理士数も5900名以上と実績のあるサイトであることがわかります。
もちろん、医療法人、医療業向けの紹介実績もあり、幅広いニーズに対応してもらうことができます。
③税理士法人テラス
税理士法人テラスは、医院・クリニックの開業から経営まで専門的にサポートすることを強みとしています。
特定の税理士を紹介する形式ではなく、医院やクリニックのサポートを専門とする税理士が所属する団体からサポートが受けられるという仕組みになります。
活用するステージに応じて最適な税理士のアドバイスを受けることができるため、長期的にサポートを受ける関係になることもできるでしょう。
【まとめ】顧問料とサポートレベルのバランスを考えて税理士を選定しよう
美容クリニックにおいては美容医療業界に精通している税理士に任せることが重要だとご説明しましたが、実際に頼むとなると顧問料の問題も絡んでくるので、自分のクリニックの規模や資金計画に合わせて選定を行っていきましょう。
特に、顧問料は固定でかかってくる費用なので、クリニック経営にも長期的な影響をもたらすことになります。
サポートのレベルと費用感のバランスをみて、自分のクリニックにあった税理士を見つけましょう。