美容皮膚科の電子カルテ4選!導入するメリットと合わせて解説
こんにちは。
メディカルフォースマガジン編集部です。
近年美容医療の現場で使われ始めている電子カルテ。
カルテをクラウドやネット上でデータとして管理する仕組みで非常に有用だということで徐々に普及が進んでいますが、ほとんどの現場ではまだまだ紙カルテを使っていることが多いのが実態です。
今回は、そんな電子カルテについて具体的なサービス名を取り上げながら紹介していきます。
本記事を読むことによって、
- なぜ電子カルテの普及率が上がっているのか
- 電子カルテを導入するメリット
- おすすめ電子カルテ4選
- 電子カルテ導入後に現場でつまづかないようする考え方
について知ることができます。
電子カルテはただ導入すればいいのではなく、導入するによってどんな未来があるのか、何が期待できるのかを踏まえていく必要があります。
今後美容皮膚科や脱毛クリニックの開業を検討している方、クリニックのスマート化や運営の効率化を目指したい方、紙のカルテから電子カルテへの切り替えを検討している方などにはぴったりの内容です。
それでは参りましょう。
1. 電子カルテの普及率が上がっている理由
まず、電子カルテが全国のクリニックでどのくらい普及されているのか、概況をお伝えします。
厚生労働省が発表している「医療施設調査」によると、美容皮膚科・脱毛クリニックが含まれる「一般診療所」における電子カルテの普及率は、平成29年で41.6%と約半数程度となっています。
令和3年のデータは公表されていませんが、約5年近く経つことから推測ではありますが、とうに50%は超えているのではないかと考えられます。
注目すべきは、平成20年から平成29年にかけて、普及率が急激に増えていっていることです。
- 平成20年:14.7%
- 平成23年:21.2%(前回比+6.5%)
- 平成26年:35.0%(前回比+13.8%)
- 平成29年:41.6%(前回比+11.6%)
では、そもそもなぜ普及率は上昇しているのでしょうか。
最大の理由は「売上増加に繋がること」に収束されます。
具体的には、「 院の経営者が売上UPにリソースを投下することができるようになる」ためです。
次章では、具体的に電子カルテにどんなメリットがあるのか、メリットがどのように働いて売上増加に貢献するのかを紐解きながら解説します。
2. 電子カルテを導入する4つのメリット
前章では、電子カルテが普及し始めている要因は、「売上増加のために投下できる余力が生まれる」からということを説明しました。
本章では、具体的な4つのメリットについて解説します。
①手書きで行っていた業務の「時間・工数の削減」
電子カルテの意義として最も大きいのが、紙カルテによって生じていた「不要な時間・工数の削減」です。
テンプレート化することでの書類作成の時間短縮や、自動化による受付業務の負担軽減が可能になることで、クリニック経営に余裕が生まれます。
それによって多くの患者を受け入れるのはもちろん、患者の待ち時間が削減されることで顧客満足度の上昇も期待できます。
②人為的なミスや重要インシデントを防止する「ミスの削減」
紙カルテは人的に作成されるものになるので、「文字が読めない、みえない」などの事象が起こることがあります。
電子カルテでは、そういったナースや事務員のミスや事故の発生を防ぐことができます。
③保管スペースが不要、管理が簡略化される「管理負荷の削減」
紙カルテには物理的な保管スペースが必要です。
かつ、カルテは非常に重要なものなので、その管理には細心の注意を払う必要があります。
一方で電子カルテは、データをサーバーかクラウド上に保存することになるため、保管に必要なスペースを要しません。
スペースが不要な事に加え、カルテを探す際にも患者名や電話番号で検索すればすぐに見つけることができるため、手間や負荷を軽減した上で正確に保管することができます。
④どこからでもアクセス可能なことによる「事前準備の手間削減」
クラウド電子カルテの場合、データをクリニックのサーバーに保存しておく必要がありません。
そのため、院外のどこからでもどのデバイスからでもアクセスが可能です。
次の日の予約状況や患者の過去診療録を確かめたい時など、従来はクリニック内でしかチェックできませんでしたが、どこからでもアクセスできることで施術に係る事前準備が楽になります。
以上が電子カルテのメリットになります。
これらメリットによって、クリニック経営や現場業務に余裕を生み出し、売上増加やコストダウンにリソースを投下できる体制の構築を期待することができます。
3. 美容皮膚科、脱毛クリニックが導入すべき電子カルテ4選
導入実績が多いサービスから最近に登場したサービスまで、筆者がおすすめの電子カルテ4種類を紹介していきましょう。
機能 | 他機能との連携 | 金額 | |
メディベース | 予約管理電子カルテ経営管理 | メディカル革命との連携 | 初期費用:10万円 月額利用料:4万円~ |
medicalforce | 電子カルテ在庫管理予約管理会計経営管理 | カレンダーと予約、会計、カルテが連携 | 初期費用:0円 月額固定費:4.5~10.5万円 |
ACUSIS | 予約機能電子カルテ経営管理在庫管理メール | オンライン診療診察券アプリ | 要問合せ |
きりんカルテ | 受付機能予約機能電子カルテ診察機能 | 診療予約アプリ、画像撮影アプリと連携 | 初期費用、月額費用無料※レセコン利用料は別途発生 |
4種4様で特徴が違う製品・サービスになります。
電子カルテ単体から導入される方はきりんカルテ。
電子カルテ以外にも他の機能が欲しい方はACUSIS。
使い勝手を重視し、各機能が連携していることが望ましい場合はmedicalforceがおすすめです。
筆者としては、各機能が連携していることが重要だと考えています。
特に、カレンダー上で予約がカルテと紐付いていることで、施術の際の患者の管理が非常に楽になります。
また、会計の発行まで一気通貫でできるので、予約されてから施術を終えるまでを一気通貫で行うことができます。
気になる方は、下記バナーからmedicalforceについてチェックしてみてください。
4. 電子カルテを導入する時に忘れてはいけない心構え
これまで電子カルテのメリットやおすすめサービスを中心に解説を進めてきましたが、最後に導入するにあたって忘れてはならない考え方をご紹介します。
それは、一度導入してしまうと長く使っていくものになるため、本当に使いやすいサービスを選ぶべきだということです。
選定したツールの良し悪しによって院の運営業務が大きく左右されます。
一度サービスを導入してしまうと、後から乗り換えるにカルテの移行や操作への慣れなどのコストが発生します。
そのため、最初の選択が非常に重要になります。
ここで最も重要なのは、導入の目的が「電子カルテを活用して業務を効率化し、クリニックの売上増加やコスト削減を実現する」ことに繋がっているかどうかです。
電子カルテの導入事例をみてみると、ペーパーレス化が目的になっていたりと、本末転倒な事例が多々見られます。
どこにクリニック運営の課題があるのか、スタッフたちはどの業務につまづいているのか、非効率を感じているのか。そのような仮説をもとにした選定基準が必要になります。
売上増加やコスト削減に向けて電子カルテを活用できるようにこの記事が役に立てば幸いです。